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ここでは、私たちが地元浜松の金融機関等の税務相談員として皆様と面談している時に使用し、お帰りの時に差し上げて大変喜ばれているチェックリストを公開いたします。
その一つ一つの項目に意味があり、本来なら内容を詳細に説明したいのですが、相続については最近勉強されている方も多いので、チェックリストという形をとらせていただきました。
初めて相続を意識された方や一次相続で相続税の重さを実感された方などの「生前相続対策」や「相続開始後の相続対策」の参考となれば幸いです。
【即!使えて効果のある相続対策】
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被相続人対象者であれ、相続人予定者であれ、相続が近いと感じた相談者に、とりあえず頭の中を整理し実行の補助としてもらうためのチェックリストです。面談時には、ザックリとした相続税試算の後、このリストの説明に入ります。多くの皆様にご説明しましたが、分かりやすいと大変評判の良いリストです。以下にリストの大項目について少し説明を加えておきます。
リスト全体を、「もめさせない視点」「節税の視点」「納税財源の視点」の3つ視点で捉えています。
毎年数件の相続税の税務調査がありますが、どの調査でも必ずといって良いほど出てくるのが家族名義預金・家族名義保険の存在です。生前に子供や孫の将来を考えて子供や孫名義で預貯金を作っておいたり、名義を変えておけば相続税は免れるかもしれないと考えて作られたケースがほとんどです。税務調査もこれだけをポイントに調査をしているといっても過言ではありません。名義預金や名義保険には時効はありませんのでしっかりと対策を考えておく必要があります。
贈与について説明しています。贈与は相続対策の王道ですね!国がお勧めする方法ですから、しっかりと実践してください。
ただ、子供が信用できないからと「贈与したことにしておく」というケースがフタを開けてみると多いですね!
跡取りを中心として財産の承継を考えている場合、被相続人対象者や跡取りが会社を設立して、その会社に賃貸建物を移転しておくことで、生前に財産分けを進めることができます。
また、被相続人対象者の不動産所得等が1,000万円以上と多く毎年かなりの所得税等を負担されている場合には、賃貸建物の会社移転によって、所得税等をかなり減らすことができます。
相続税負担を減らしながら財産を維持するためには資金を100%評価となってしまう預貯金等から、評価減効果のある他の財産に転換していく必要があります。
特にアパート・マンション等の収益不動産は相続税評価額が投資額の30%程度に下がる可能性のある財産です。しかし、経済環境の冷え込みとアパート等の供給過剰から、地元浜松の収益不動産だけでは心配なため、労働者人口の減らない都会のものとの組み替えについても触れています。
生命保険金を納税財源としているケースはたくさんあります。生命保険金等の死亡受取人の全部又は一部を相続人名義とすることは大切な行動であると思います。
【亡くなってからでも間に合う!相続税・所得税の節税方法】
被相続人が亡くなってからでも間に合う相続税節税の視点に、下記の2点があります。
【1】土地評価を適正に下げること
【2】相続税の納税を少なくする工夫
被相続人所有の土地について以下のチェックポイントに該当するような土地がある場合、遺産分割や選択ができる場合、相続税等を節税する可能性が大きく拡がります。検討してみましょう!
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このチェックリストは、相続開始後であっても相続税負担を減らすことは可能であることを一般の方にも理解してもらうために制作したものです。
相続税の節税は土地評価に端的に表れてきます。
「10人の税理士が土地を評価すると、10通りの評価額となる。そしてそれぞれに妥当であれば正しい」
とこの道の専門家の間では言われています。土地は一つとして同じものがないのです。
この言葉は「相続税に強い税理士」と「そうでない税理士」の違いを特徴的に表現したものなのです。
名古屋国税局の相続税統計によると、土地価格が下がり続けている中でも、相続財産に占める土地評価額の割合は約60%を占めています。
つまり、土地評価を如何に合理的に下げるかが相続税申告において重要なポイントになります。土地は一つとして同じものはありません。
土地評価の基本的な考え方を知り、申告を委任する税理士に対し、「この土地について評価減はできませんか?」等の意見を言えるぐらいの知識を身につけていただきたいものです。
相続税の計算に当たっては、まずは財産を評価しなければなりません。
そしてこの評価額を基に相続税を計算します。
従って、評価が異なれば相続税額も異なります。
ただし、一口に財産といっても多種多様であり、その評価基準を一律に法律で規定することは不可能といって良いでしょう。
そこで、相続税法では、第22条において相続開始の時の「時価」によることを評価の原則として規定しています。
でも、これだけでは全く足りないので、国税庁では納税者の便宜と課税の公平性の観点から、統一的な評価基準として「財産評価基本通達(以下評価通達」という)」を設け、その通達によって評価したものを時価としています。
しかし、この通達は税務の現場において重要ですが、税務署職員を拘束することはあっても、納税者までも拘束するものではありません。とりわけ、土地についてはそれぞれに顔を持っています。
まさしく千差万別であり、どれ一つとして同じものはないと言っても過言ではないでしょう。
この評価通達は、財産の価額に影響を及ぼすべきすべての事情が考慮されているわけではなく、この通達に基づいて評価した価額が必ずしも時価として適正とは言えないのです。
従って、この通達による評価を基準としながらも、時価が路線価等を下回るような場合には、この通達による価額に代えて、不動産鑑定評価に基づく時価をもって相続税の評価とすることは可能です。
土地評価について、路線価方式等ではなく不動産鑑定評価による方法でも問題ありません。
相続税評価よりも、不動産鑑定評価の方が低くなるケースとして、次のような減価要因が考えられます。
税務署は適正な時価を上回って税金を徴収することはできません。従って、鑑定評価書を活用して納得のいく納税を目指すという選択肢もあるのです。
また、申告期限後であっても、要件を満たしていれば、更正の請求(納税後の還付の方法)も可能となります。
請求ですから認める・認めないは国側が決めることなので、実際には全部を認める場合、一部を認める場合、そして認めない場合もあります。
① 道路付けが悪く、利用困難な土地 ② 間口・奥行や形状が悪く、敷地の利用効率が劣悪な土地 ③ 崖地等の傾斜の強い土地 ④ 規模が大きすぎ、市場性減価の大きい土地(面大減価) |
⑤ 土壌汚染、地下埋設物等の阻害要因を含む土地 ⑥ 賃貸借契約等により、他人の権利による制約が厳しく、収益性が極めて低い土地 ⑦ 地方都市における中層ビル・中層店舗等の土地 |
相続税申告上適用できる小規模宅地の特例は、居宅地の場合配偶者や同居している相続人が相続すれば、330㎡まで本来の土地評価額の20%(評価減部分が80%)の評価とすることができますが、それ以外の場合でも一定の要件にあえば50%減。
要件を見たさない場合には全く適用できないケースもあります。
また、居宅地ではなく事業用地の場合には、400㎡までの土地に同様の特例があります。
誰が、どこの土地を取得するかで適用の可否が分かれます。
専門家のアドバイスに耳を傾けましょう!
今まで一利用していた土地でも、遺産分割によって二利用に分割しなければならない時があります。
そういう時には、分筆の仕方によって、相続税評価額が下がるケースが多いものです。
これもまた専門家の声を聞いてみるのがいいでしょう。
配偶者には、配偶者の法定相続分か1億6千万円のいずれか多い金額の遺産取得まで相続税がかからないという「配偶者の相続税額軽減の特例」があります。その適用をしようとする時に被相続人が遺した相続債務(借金)まで配偶者が取得すると、その特例の効果が減殺されてしまうため債務の承継には検討が必要です。
収益不動産と紐付きの債務は、収益不動産の建築費が異常に高額だった時など、その敷地を含めても債務の方が多いケースがあります。その物件のみを紐付き債務とともに相続するだけですと、そのマイナス部分は他の相続人から差し引けないため、相続税負担が割高となってしまうので注意が必要です。
また、少しばかりの収益不動産を取得したために、その後のご主人の所得税計算上の配偶者控除が受けられなくなってしまうケースもありますので遺産分割には十分な配慮が必要です。
農地等の相続税の納税猶予制度は、市街化区域内農地に適用する場合かなり有利な特典となります。
「国から給料を貰って、農作業をするようなもの」です。
特に、50代・60代の方が相続するケースが多いのですから真剣に農業を考えてみる価値がありますね。
相続した土地を譲渡する場合の特例は、もう多くの方がご存じですね。相続開始の日から3年10か月であれば譲渡所得税が軽減されます。よくよくご検討ください。